(施設見学記の続きです。)
さて、関電トンネルを再び進み、インクライン(ケーブルカーですが、主に貨物運搬を行うものをこう呼ぶそうです)の乗り場に。
ここまで、トンネルを下へ下へと進んでいたので、地下奥深くにいるイメージでしたが、ここは標高約1,300m。ここからインクラインで456m降ることになります。
乗り場の天井に
インクラインは傾斜角34度で下っていきます。
そして、とうとう発電所へと辿り着きました。
広い空間に、4基の水力発電機が佇んでいます。重厚に。
しかし、先ほどの部屋から一段降りて、水車があるところでは、先程の落ち着きとは一転、轟音を立てて回転しています。
これだけ自然に抗い、築き共存する巨大な施設でも、ある意味1%。
火力発電・原子力等で85%を担っているのですが、確かに建設という観点からも圧倒的に優位であるということをこのツアーで再認識します。
険しい山々を超え、トンネルを掘り、自然に挑みながらつくるダムより、埋立地や平地につくる施設は、資材運搬・労働力確保・そこからの送電等を考えても圧倒的に効率的でしょう。
難しい選択です。
しかし本来は、長期的な視野に立ち選択をしていくべきなのでしょう。
様々な景色には、苦労の歴史が。
しかし、それを考えさせない美しさ。
上部軌道から渓谷鉄道には、列車ごと乗れるエレベーターでその標高差を克服します。