何気ない日常を撮りたい・・・。
旅の記録を、深く考えずに撮りたい・・・。
そんな時、人は無性にコンパクトデジタルカメラが欲しくなる。
写真を撮るのが好きな人で、コンデジを持っていない人なら、必ずこんな気持ちになる事が何度かあるハズ。
2021年再びコンデジを買う
そういう私も例外ではなく、何度となくコンパクトデジタルカメラが欲しいと思う事がありました。そんな時、私は『マイクロフォーサーズの小型カメラ「GM5」を持っているし、それを活用するべきじゃないか』と考えて思い留まる事が多かったのです。
実際には、一度LUMIXのLX9というコンパクトデジタルカメラを保有していたことがあったのですが、GMとのキャラ被りと、ファインダーが無い事(とセンサーにゴミが付く事、ついたときにはどうしようにもないこと)等が気になり、売却した過去があります。
LX9も、売らなきゃ良かったと思うカメラの一つですね。バッテリーもGMと共通なので、LX9とGMに単焦点レンズをつけた組み合わせで持ち歩くとか良かったなぁ。
・・・と、だいぶ話が横道にそれました。
LX9を売却してから数年(?)。何度かコンパクトデジタルカメラが欲しいと思いながら、2021年に気持のビッグウェーブがきました。何時も見ているHatenaブログのとある方の記事で、「コンデジが欲しい」と。RX100シリーズ、文句なしの高性能コンパクト。型落ちを狙うのもアリ。人の購入の記事を読んでいるウチに盛り上がり、自分もコンデジが欲しくなります。
なぜコンデジが欲しいかを考えると、何時も持ち歩ける相棒になって欲しいから。そこで、改めて今回コンデジに求める条件を纏めていくと;
…そんなカメラがあるものか、と調べ出しました。
そして、比較的直ぐに一つのカメラが見つかりました。
2021年、これがあまり人気の無いカメラとの出会いでした。
Powershot G1X MarkⅢ
それは、Canonが誇る?コンデジの最上位?機種(のハズ…)。
2017年11月に発売されたので4年も昔のカメラとなりますが、いまだCanonコンデジではフラッグシップの位置づけ。キャッチフレーズ?は「撮る刻を切り拓く。」。
もう古い機種なので、今はCanonも特にプッシュしている感じはありませんが(G7X MarkⅢ押しですかね)昔はスペシャルサイトとか作って結構プッシュしていたっぽい。
しかし、どうもあまり人気が無さそう。ネットで見ても、あまりレビュー記事とかが出てこないカメラ、G1X MarkⅢ。たまに酷評されているブログとかもありましたね…ボケ無いとか暗いとか。なので、あまり(商業的には)成功したカメラでは無いのかも知れません。
確かに、質量(バッテリー及びメモリーカード含む)399gとコンデジとしてはデカい、出っ張ったレンズと(標準では)レンズバリアーも無くレンズキャップをつけなければならない等、ややコンデジの良さをスポイルする部分も。そして、レンズもF2.8始まりで、極端に明るい訳でも無く、GRの様にレンズの描写力と味に特徴がある訳でもなく、キラッと光るポイントが無いともいえるこのカメラ。よく「撮れる画は入門用ミラーレスAPS-Cのキットレンズ程度」なんて表現されていました。
しかしながら、やっぱり400g切りで(今から見れば)一世代前のミラーレスAPS-Cカメラ入門機並みの機能を実現しているのは凄いと思うし、防塵防滴は「何時も持ち歩ける相棒」となるにはピッタリ。
そして、そんなG1X markⅢは「入門用ミラーレス一眼」を遥かに凌駕するポイントがあります。それは・・・
操作性
単純なコメントですが、コントロールダイヤルが4つもあります。
フルサイズの入門機、EOS RPでも2つなのに、コンデジのG1X MarkⅢは4つ。
背面のコントロールホイール、これもEOS RPには無くてEOS R5とかにはあります。ただ、EOS R5のホイールは十字ボタンの役割はありませんが、G1X MarkⅢは十字ボタンも兼ねています。LUMIX G9とかSONY αシリーズとかと同じですね。これは便利です。私はISOに設定しています。
軍幹部には露出補正ダイヤルが。
そして、前面にはコンデジでは珍しい形のホイールがあります。これでF値の変更とかシャッタースピードをコントロールしています。
…で、F値・露出・ISOが直接コントロール出来れば私は不満がほぼありませんが、その他にもコントロールダイヤルがあって、レンズ周りがダイヤルになっています。
私はフォーカスリングにして使っています(これは意図せず回転してしまうことあるので、良し悪しですが…)。
つまり、操作性で言えばミラーレス一眼の中上位機種並みと言っても過言では無いかも知れません。これ、撮っている時に「カメラ触ってる」感を十分に感じれて、撮影が楽しくなってくる非常に重要なポイントです。
バリアングルモニター
まぁ、チルトでも良いのですが一応液晶画面の角度を変えられるのはウエストレベルでの撮影など、撮影の幅が広がるのでプラス要素であることには間違いがない。そして、APS-CコンデジでバリアングルはG1X MarkⅢだけなんですよね。
内蔵フラッシュ
「コンデジの内蔵フラッシュ? 使い物にならないでしょ?」と思われがちですが、あればあったでやはり便利です。そして、G1X MarkⅢはレンズシャッターの為、全速同調が可能。日中ハイスピードシンクロみたいなことが特に考えずに出来ちゃいますから、日中にフラッシュを使う頻度があがります。あと、やっぱりレンズ同軸にあるのも良いですね、地味にイイ「内蔵フラッシュ」なのでした。
「暗い時に焚く」というシチュエーションでも、普通に使えるので便利です。
EVF搭載
個人的に、このカメラが欲しいと思った理由の大きな一つがコレ。やっぱり、「これ1台だけ」持って出かけた時とか、撮影していて気分がノッてくるとやっぱりビューファインダーが覗きたい! それに、(一眼ユーザーあるあるだと思いますが)ファインダーが無いコンデジ使っている時に、思わずカメラに顔を近づけたことありませんか?
やっぱり覗きたくなるもんなんですよね、ファインダー。
コンパクトなボディ
「コンデジとしてはデカい」と言いましたが、これだけの操作性や装備がついていることを考えると、十二分にコンパクトだと言えるでしょう。
あまり話題にならない、不人気なG1X MarkⅢですが、日々のお散歩や身軽に歩きたい時のお供にはピッタリで、私も購入後(自分で思ったより)けっこうな頻度で使っていました。
一番大事な「撮れる画」については、やっぱり単焦点レンズのようなシャープさや解像感・ボケは無いのかな、と思いますが、APS-Cセンサーなので、RAW現像の際はソコソコ頑張ってくれる感じです。
こんな風に「尖っていはいないが、何時でもお付き合いが出来る」良いカメラです、G1X MarkⅢ。あまりに話題にならないので、こんな記事を書いてみました。
G1X MarkⅢで撮った写真たち
「良い写真撮るぞっ!」って感じで持ち出していないので、スペシャルな写真は無いかも知れませんが、逆に普段から持ち歩くのでスナップにはピッタリですよね。そんなG1XMarkⅢで撮った写真のサンプルを掲載してみました。
JPEG撮って出し
現像した写真
Canon Powershoto G1X markⅢ
チョット不人気な、だけど「意外とイイ」カメラ、G1X MarkⅢでした。
最後に、今まで良い事を纏めてきましたが、悪い点を敢えて指摘すると…
高いんですよ、値段が!
今Amazonみたら12万越えでした。いや~、コンパクトデジタルカメラになかなか出せる値段じゃない! 私は中古で結構お得に買えたのですが、新品はまだまだ高いんですね…。
レンズを伸ばした時に、「ひょっとこ」みたいになるレンズの形とか高いお値段が不人気の理由なのかな~、なんて思いました。
中古だと5万前後からありますので、おススメは中古かな。それでも決して安くありませんが、雨風気にせず何時でも使える点も含めて考えれば、やっぱり良いカメラです。
今後も散歩やお買い物・出張の際のお供として活躍してもらいたいです!
(つづく)