あかりぱぱの徒然なるままに

トイプードル「あかり」ちゃんのお父さんの日記。ワンコとの旅行や、ハイキング・登山、カメラなどについて徒然なるままに記しています。

丹沢クリステル・キャサリン姉妹と二匹の犬

 

 

昔から丹沢周辺で登山をしている人には有名?だという「丹沢クリステル・キャサリン姉妹」。先日、大野山に行った際にお会いしました。

 

 

妹のキャサリンさん

チワワが彼女の傍にいます。

 

チワワさんは、凛々しくキャサリンさんの横で登山者を見送っていました。

 

 

一方、姉のクリステルさん。

最初の写真ではわかりずらいですが、パグが傍らにいました。

 

パグちゃんは、シャイなのかお姉さんの足に隠れる様に佇んでいました。

影からひっそりと登山客を見送っています。

 

 

 

<丹沢姉妹と二匹の犬*

クリステルとキャサリンは、双子の姉妹です。

 

容姿はそっくりで、生まれた時も一緒なのですが、先に生まれたクリステルがお姉さん、後に生まれたキャサリンは妹となりました。

 

姉という自覚からか、クリステルは小さな頃からしっかりとしており、周りからも「流石おねーちゃんだね」と言われていました。それが更に姉であると言う事を自覚させ、明朗活発な子に育ちました。そんな彼女は学校でも人気者でした。

 

一方、引っ込み思案の妹のキャサリンは姉の影に隠れる様に日々を過ごしており、周囲からは大人しい子だと思われていました。

 

歳を取るにつれキャサリンは、姉妹なのにどうして姉ばかりが人気者になるのだろうと思う様になりました。自分も人気者になりたい、そう思う自分自身に気が付きました。しかし、どうすれば姉の様に人気者になれるのか、わかるようなわからない様な、悶々としながら答えが出ない日々を送っていました。

 

そんなある日、一匹のチワワがキャサリンの元にやってきました。捨てられたのか迷子になったのか一人彷徨うチワワと出会ったのです。キャサリンはその子をタワーと名付けて家族に迎え入れました。

 

タワーは拾われた子でしたが、どこか堂々としたところがあり、初めての公園でも物怖じせず活発に遊ぶような子でした。そんなタワーを見ているとキャサリンも何だか嬉しくなり、自然と笑顔が増えていきました。

 

キャサリンの笑顔が増えると、タワーも嬉しくなり、二人は良く公園で遊ぶようになりました。そして、そんな楽しそうな姿で遊ぶ二人は周囲の人の目を惹きつけ、自然と公園の人気者になりました。キャサリンは次第に活発になり、更に年頃になると、今までは姉とおそろいの青い服を着ていたのを、赤い服に替えました。キャサリンは自分に自信を持つようになっていき、自分の意見もしっかりと伝えられる女の子になっていました。

 

そんなキャサリンを見て、姉のクリステルは内心嬉しく思っていました。クリステル自身も、何だか自分に遠慮している様なキャサリンより、日々楽しそうに過ごしているキャサリンの方が好きだったからです。

 

そうして、姉妹共に楽しく過ごしていましたが、クリステルも一匹の犬と出会いました。ペットショップにいたパグの子でした。クリステルはパグに一目惚れし、名前をヒルと名付けてお家に連れて帰りました。

 

家族全員、新しい家族を心よく迎え入れました。

キャサリンも「タワー、お友達が出来て良かったね」と嬉しそうで、タワーも尻尾を振って歓迎していました。ヒルは、そんな家族に迎えられてとても嬉しく思いました。

 

ヒルも公園で遊ぶのが好きで、アチコチ走り回りました。

停まって、嬉しくてクリステルを見て、また走りだすヒル

ヒルを追っかけて遊ぶクリステル。

そんなヒルとクリステルを、皆微笑ましくみていました。

 

その時、一緒にいたキャサリンの表情が少しだけ曇りました。

「何だか、またクリステルだけが人気者になるのでは・・・」フトそんな事を思いました。タワーが来てからの自分に起きた変化のキッカケが、元気で活発なヒルがクリステルに与えるのでは、そんな風に思いましたが、直ぐにそんな風に思った自分を少し恥じました。

 

しかし、ヒルはそんなキャサリンの表情を見逃しませんでした。

「自分は、あまり目立たない方が良いのかな・・・」

ヒルは何故かそんな風に思いました。

 

それから、ヒルは姉のクリステルの足元に隠れる様な、大人しい子になりました。

はしゃいで目立つようなこともなく、そっとクリステルにくっついて、控えめに尻尾を振っていました。

 

タワーは相変わらず堂々として活発で人目を惹いていました。キャサリンはそんなタワーを見ていると楽しくなり、そんな楽しそうなキャサリンを見ているとクリステルも嬉しくなりました。

そして、そう、ヒルはクリステルとキャサリンが仲良くしているのを見るのが何より好きだったのです。

 

こうして、丹沢クリステル・キャサリン姉妹は、チワワのタワーとパグのヒルと一緒に今も楽しく暮らしています。秦野市から山北町に引越した今も、こうして二人と二匹で登山者を迎えています。

 

 

あなたも、大野山に登るとき・下山する時に姉妹と二匹に出会うかも知れません。

 

そのときも、ヒルはクリステルの足元から、控えめにあなたを覗いているかもしれませんよ、きっとこんなことを言っています。

 

 

 

「登山を楽しんでね」「無事に帰って来てね」

 

 

 

 

(つづく)

 

*注:この姉妹に関するお話は、完全に私の創作です。日々丹沢姉妹の面倒を見られている方の想いとは異なるかもしれませんが、フト足元のパグをみてこんな話を書いてみたくなったので…。

 

因みに、オリジナル缶バッジも売っていました。

こういうのを見ると、丹沢姉妹が愛されているんだなぁーと思いますね。

 

 

À bientôt (またね!)

 

 

(つづく)