レンズの値段が高くなっている。
先日、広告メールかカメラ系サイトのニュースでOLYMPUSの交換レンズで銘玉と名高い「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」がOM SYSTEMにリブランドして販売開始された事を知りました。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROは、マイクロフォーサーズユーザーなら、だれもがその評判を知っている素晴らしいレンズでした。上述のニュースをみて、「せっかくOM-1を持っているんだから、昔から興味のアルこのレンズを揃えてみるのもアリかも・・・」なんて思ってサイトを見てみると。
190,080円!
マジですか! もうメーカー直販価格やん!と思ってOM SYSTEMのオンラインストアを見ると・・・。
211,200円!
いやー。良いレンズだとは思うケド、お値段もかなりのモノになりました。
OM SYSTEMって近年結構レンズの価格改定を行っていて、20%弱値上がりしている印象なんですよね。
例:2024年7月1日より値上げのレンズ
M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
・65,450円 改訂前
・71,500円 改定後
M.ZUIKO DIGITAL ED 7-14mm F2.8 PRO
・203,500円 2022年
・225,500円 改定前
・264,000円 改定後
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
・225,500円 2022年
・247,500円 改定前
・286,000円 改定後
これは最近ニュースを見たから認識しているだけで、LUMIXとかも実売価格は結構上がっていると思うんですよね。だからOM SYSTEMだけが値上げしている訳では無く、まぁ業界全体と言うか世の中全体が値上げは避けられない状況なんでしょうね。
…で、今回のM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0、まだOLYMPUS名の店頭在庫は16万チョットの値付けで販売されていますし、今はキャンペーンで2万円分のキャッシュバックがあるので、対象レンズが欲しい人は今が買い時なのかもですね。
値段と重量
最近はレンズも小型化が進み、センサーサイズ間の差が少なくなっている状態ではありますが、ここにきて価格感もビミョーな感じになってきています。
もちろん、フルサイズのフラッグシップ機をベースに考えると高く・重く・デカイというのがまだまだ現実ですが(あれ、最近ワザとデカくしているのかしら? 車と一緒で、高級で威張りを効かせるためにはデカくないとダメなんですかね・・・)、EOS R8という小型軽量なフルサイズ機を使っている場合、フルサイズ機とマイクロフォーサーズ機の使い分けがなかなか難しくなってきています。
例えば、今回ニュースでみたM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0の場合、同じような焦点距離を備えたRF24-240と比較してみますと、重量などはほぼ同じになってしまいます。
R8+RF24-240
重量:461g + 750g = 1,211g
価格:237,600円+133,650円=371,250円
OM-1+ZUIKO12-100
重量:599g+561g=1,160g
価格:201,800円+190,080円=391,880円
*6月29日 カメラのキタムラネットショップ価格
無論、R8は中級?機で、RF24-240もハイエンドなレンズではありません。
一方、OM-1は(型落ちしたけど)ハイエンド機で、レンズもハイエンドなProレンズ。
フルサイズ機のカメラとレンズをハイエンド機にすると、重量も価格も大きな差が開いてくるのですが、R8ぐらいのカメラとCanonで言うところのLじゃないレンズとで比較すると、非常に悩ましいところです。
過去記事をみると、昔から同じような事で悩んでいますね(笑)
フルサイズとマイクロフォーサーズ、どっちにも良さがありますからね・・・。
そして、どっちもかなりのお値段感ですね・・・。
結局、どの要素から攻めていくかという点は違えど、画質を求めると高く重くなるってことなのでしょうか。
ともあれ、最近の値付けではおいそれとレンズを買う事もできず、「レンズ交換式」カメラの楽しみを削ぐような気がしますね。
広角ズーム RF14-35
価格の高騰が激しいデジタルカメラの交換レンズですが、そんななか「これは価格が高くても良いんじゃないか」と思って、私がかなり愛用しているレンズが、CanonのRF14-35mm F4 Lです。
R8+RF14-35
重量:461g + 540g =1,001g
価格:237,600円+212,850円=450,450円
OM-1+ZUIKO7-14
重量:599g+534g=1,133g
価格:201,800円+190,080円=391,880円
・・・いや、改めて価格を確認すると、どちらも値段がエグイですね。
昔は全体的にもっと安かったし、私が買った時でももっと安かった気が・・・。
で、レンズも広角ズームとは言えチョット性質の違うものだとは思いますが、R8を使っている限り、同じハイエンドレンズを使っても重量が逆転しちゃうこともあるんですよね(逆に、望遠側になるとマイクロフォーサーズに圧倒的なアドバンテージが出てくるのですが)。
一応、マイクロフォーサーズの名誉の為に?言っておくと、その気になればM.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6Ⅱという154gの軽量な広角ズームも選択できるわけで、この辺りのラインナップの充実(小さいサイズのProレンズ)や400g台の超高性能カメラ本体が出てくれば、『マイクロフォーサーズのアドバンテージ』が再び際立ってくるのでは無いかと思います(OM-1相当の機能を400g台の金属ボディに詰め込んOM-5 MarkⅡが出て来たらかなり魅力的だと思います)。
ともあれ、RF14-35、絶対的な値段は高いですし、画角や開放F値の選択肢は色々ありますが、14mmという超広角スタートで35mmまでカバーしていながらF4通しのLレンズという一定の描写力を備えたこのレンズは、相対的な価格やサイズ感、そして写りの観点から自分の用途としては広角ズームはこれで決まり!と言える非常に満足度の高いレンズです。
結果、広大な風景を収めたい登山の時から、街なかのスナップまで、最近はもっぱらこればかり使っているというほとお気に入りのレンズです。
最近はレンズの値段が上がってきて、魅力的なレンズが出てもおいそれとは買えない状況になってきました。だからこそ、少ない機会で得たレンズが満足度の高いレンズになればいいなーなんて思います(今年はレンズはあと1本ぐらいしか買わないかなぁ…)。
RF14-35mm F4 Lで撮った写真
(つづく)