カメラとの出会い
最近あまり写真を撮っていませんが、自分の趣味の一つとして写真・カメラというものが挙げられると思います。
昔から、コンデジ等は持っていたし、RICOHのGR DIGITAL等を持っていました。綺麗に写って味があるカメラでしたが、「趣味」と言えるの程には熱中しなかったのかな…。
暗いところではブレブレのGR DIGITALで、遊びに行った際の集合写真等ではもうブレブレ…。しばらくして携帯(ガラケー)のカメラの性能も上がっていき、一旦ここでカメラを持つことは無くなりました。
そして、いつの間にか時は流れ、途中EXILMを購入するも、所謂旅行用のスナップカメラであり、「写真を撮る」という意識はあまり無かったです。
そんな時、会社の先輩からNEX5を借りることがありました。
この、レンズ交換式ミラーレス一眼を先輩から借りたのが2016年。これで旅行に行ったりあかりちゃんの写真を撮ったりしたときに「こんなに綺麗に写るんだ」と感心したものでした。
NEX5で撮った写真は、スマホともコンデジとも違う写りになっていて、風景も撮り方によっては「絵」になっていました。
当時3歳ぐらいだったあかりちゃんをこういうカメラで撮ったら・・・
「記録」以上の「絵」としてあかりちゃんの成長を残せるかな、等と色々考えてカメラを購入する事になりました。
自分は面倒くさがり屋だし、旅行時の荷物は出来るだけ身軽にしたいタイプ。普段はこういうガジェットを購入するときは、使いこなせもしないのについつい高機能な品を求めがちな「スペック大好き」な自分でしたが、この時は「どんなに高くて良いものを買っても、普段から持ち歩いて写真を撮らないとカメラを買った意味が無い」と珍しく冷静な判断力が働いて、結果的に選んだカメラがマイクロフォーサーズのLUMIX GM5でした。
この、自身で購入した初のレンズ交換式カメラ、LUMIX GM5。
結果的にはこの選択は正解で、やはり良く持ち出して、良く撮りました。そして、単焦点レンズを買ったり、LEICA銘のレンズを買ったり・・・そして絞りやシャッタースピード、ISO等の事が分かってくると操作性の良いカメラが欲しくなってG8を購入して…と、カメラ機材への興味も高まり、次第に沼にハマっていくのでした…。
…で、この2017年からマイクロフォーサーズのカメラにどっぷりハマっていくのですが、ここから現在までについては過去にもブログで何度か書いてきたような気がするので、今回はフルサイズのカメラを購入した現在について、少し心境というか決意?を書いてみたいと思います。
(マイクロフォーサーズ黄金期の証はこちらの記事を)
カメラ沼から・・・
そして、しばらくマイクロフォーサーズのカメラを使っていて、レンズも沢山そろってきたころに、ある考えが浮かびます。それは、「フルサイズのカメラって、やっぱり良く写るんだろうか・・・」。
まぁ、既に所有した今となっては、「高性能なカメラがあれば、良い写真が撮れるという訳では無い」という、誰しもが分かっている至極当然な考えに帰着するのですが、当時は自分の撮る写真に停滞感を感じていたり、やはり本質的に「スペック坊」な自分が持つセンサーサイズへのコンプレックスからか、「フルサイズ」のカメラへの興味が高まっていきました。
一方で、「面倒くさがりな自分には、重くて高いフルサイズは持ち歩かないから意味が無い」との考えもあり、且つフルサイズのカメラは高いので、なかなか購入しようとも思えませんでした。しかし、所謂あこがれやコンプレックスも消えることなく、とある雑誌にあった写真家?の『もうフォーマットで写真の優劣なんてないんだけど、一般の人はやっぱりフルサイズに憧れるんだろうね。フルサイズ病。これにかかったら、もう治療するには買うしかないからね』という一文を読んで、「確かに、買って所有しないと、この悶々とした気持ちは収まらないな」と覚悟を決めたのでした。
それから、フルサイズ購入にむけてお金を貯め始めました。当時は何となくSONYのα7R3とレンズ3本ぐらいを目標として、貯まったら買おうと考えます。せっかくフルサイズ買ってもレンズないと意味ないですからレンズ購入も踏まえた予算としました(しかし、フルサイズはレンズも高い…)。
ギャンブルしない、ゴルフもしなくなった。そしてコロナ禍でお酒も呑みに行かない。そして、2019年から新しいプロジェクトの会社の代表もやるようになって遊ぶ時間も心の余裕も少ない。
おかげで順調に軍資金は貯まっていきました。
しかし一方、じゃあどのカメラを買おうかという結論は出せずまま日が過ぎていきます。なんせレンズ含めての総額が凄い金額になりますから、なかなか思い切れない。マイクロフォーサーズに馴染んだもう一人の自分が「それ、本当に買う必要ある?」と聞いてきます。それを振り切って買おうと思えるカメラに出会わなかったからなのでしょうか、軍資金が貯まってもなかなか購入に至りませんでした。
EOS RP と EOS R5
そんな状況下で気になるカメラがありました。EOS RPです。
非常に小型・軽量で、それでいてグリップもしっくりくる。値段も安く自分にピッタリなカメラだったのですが、あかりちゃんを撮る自分には連写が足りないのと、何よりレリーズラグが結構ある印象で、たっぷり軍資金を貯めた自分にとっては「おしい線行ってるケド、コレじゃない」と思っていました。
そんな中、転機が訪れました。
2020年夏、EOS R5の発表です。
連写、AF、画素数など十分なものを備え、それが相性の良いグリップやUIのあるカメラで発売される…
これは良いんじゃないか?!と心踊りました。
そして、このようなカメラがラインナップにあるのであれば、RFマウントで決めて良いのでは…そう思うと、「気になっていたEOS RP」が欲しいカメラに早変わり。まずはフルサイズとは何ぞや、Canonのカメラとは何ぞや、本当に相性が良いのか?を知るためには、その価格も相まって正にピッタリなカメラに思えてくるからアラ不思議。
動体はG9任せて、先ずはフルサイズを・Canonのカメラを使ってみようと思い、とうとうフルサイズのカメラを買ってしまうのでした。
実際に使ってみて、EOS RPは良いカメラでした。
レリーズラグがあるのが気になりましたが、(連写は割り切っていたので)UIやグリップは期待通り。左肩にある電源スイッチはどうかと思いましたが、概ね期待通りのカメラでした。あかりちゃん等の動きモノを除けば、スナップ機として最適な1台。
そうすれば、もうRFマウント購入に対する悩みは無くなります。
(カメラで)一番高い買い物
そして、とうとう購入しました、EOS R5。
今までで一番高いカメラとなりました。
なかなか、今後このカメラの(金額を)超えるカメラは自分の中には無いのでは無いだろうか…。
動物瞳AFを備え、UIもグリップも期待通り。連写もOK。
手振れ補正や連写など、フルサイズより一歩も二歩も進んだ機能を搭載していたマイクロフォーサーズのユーザーでも納得できるスペックでした。
出てくる画も、確かに「違う」と感じれて、買ったことに後悔はしていません。
これこそが、正に「フルサイズ病の治療薬」であった事は間違いありません。フルサイズの画質に満足していますし、一方で写真の良し悪しは機材によるところでは無いという、教科書に書いてありそうなことを改めて実感できた貴重な機会を与えてくれるものでした。
こうして、EOSR5の購入自体は色々な側面から満足できるものだったのですが、時はコロナ禍まっしぐらで、R5購入後、このカメラで撮りたかったあかりちゃんが大自然で走る姿や、自然風景等を撮る機会はめっきり減っていくのでした・・・
カメラ沼へ
この時、レンズの購入資金もあったので、大三元の広角と望遠もそろえることになりました(標準ズームは小三元のF4 Lでしたが)。
一通り満足のハズでしたが、2020年以降は意外とカメラやレンズを買ったりしていました。それは、今思えば「ストレス」の成せる業でした。
ロクに撮影する機会もないのに、機材を購入してしまう・・・。
それだけの軍資金があったのかと言うと、それは「下取り交換」という錬金術?を知ってしまっていたから可能な行為でした。
マイクロフォーサーズの時に、知ってしまった「下取り交換」。カメラって、多分他のガジェットよりも比較的価格を維持して売却することが可能な資産。その為、欲しいカメラやレンズがあると、手持ちのモノを売って購入すれば、持ち出しが少なくて新しい機材を手に入れられる・・・当然、明らかに実際は非経済的なのですが、「ショッピングによるストレス解消」みたいに、実際の利用想定・必要性を上回る勢いで、新しいレンズやカメラを購入したくなる。特に、フルサイズのレンズって高価なだけに、それを売れば結構な金額が手に入る。それを元手に新しい機材を買う。そんな負の連鎖・・・それが、2020-2022年だったと思います。
そして・・・
本当は、一台のカメラを相棒の様に使い倒す、というスタイルに憧れていました。しかしながら、マイクロフォーサーズ時代から最低2台を併用するスタイルに。そして今はマイクロフォーサーズとフルサイズの2マウント体制。無駄と知りながら、どっちかに一本化するという事が出来ずに今日まで来ています。
何だか無駄だし非効率だと思いながら、色々な思いで整理出来ないカメラ達。
R5を購入して、カメラの画質としては確かにフルサイズが有利だとは思いました。ただ、結局「良い画質=良い写真」では無いという、至極当然の結果にも気が付く事になりました。
これが、逆説的に2マウントから脱せない理由にもなっていて、それぞれの良さがある、と思うとなかなか整理出来ません*。もちろん、どちらかのマウントに一本化する為に手持ちの機材を売ればある程度のお金が入ってくることでしょう。そうすれば、更に残したマウントの機材が充実することでしょう。
しかしながら、最近「もうそろそろ、このサイクルも終わりにしたいな」と思うようになりました。
それは、最近「売ったレンズと同じものを再度購入する」という無駄の極致ともいえる行為を行うようになってきたから。当然、購入したものは「欲しい」と思ったから購入したもの。それを売るという事は、はやり後悔も伴うものですし、後悔するという事はその機材の良し悪しを本当に理解する前に、「新しい機材が欲しい」という欲望の為に必要なものを売却している証拠でもあります。
本当に売って後悔しなかった機材って、LENS BABYのトリオぐらいかも・・・*。
そう思うと、怒涛のカメラ沼快進撃を続けていた2年間でしたが、やはり「今あるものを使いこなそう」という、あるべき姿に戻りたいと思う様になりました。
しかし、アルコールが好きな人がなかなか辞められないように、ストレスに押されたショッピング癖というのは、なかなか治らないものです(と、自分で言うなよ)。
それが故に、今ここで書きたいのは、「しばらくは新しいカメラ・レンズの購入はしないでおこう」ということ。そんなことをわざわざブログに書くようなことでは無いかも知れませんが、こうやってここで宣言?することで、実行できるのでは無いかと思うのです。
そこで、改めてここに宣言させて頂きます。
少なくとも今後一年間は、カメラ1台・レンズ1つ以上の買い物はしません!と。
結局 買うんかーいっ!
今後の展望
…と言いながら、実際に買うかどうかはわかりません。
しかし、私的ロードマップには以下の2点の機材があるのは事実なのです。
①EOS RPの後継となる、フルサイズスナップ機。R5はスナップに普段から街中を連れまわす、という機材では(自分にとっては)ありません。しかし、一方であかりちゃんを撮る身としては、動物瞳認識の便利さにもう骨抜きにされてしまって、気軽に使えるカメラにも動物瞳AFが欲しい。なので、(実はEOS RPは既に売却しているのですが*)そんな機能が搭載された、安価で軽量なカメラが発売されれば、購入したいと思っています。
②もう一つは、RF70-200 F2.8Lの代わりとなるレンズ。やはりフルサイズは他のフォーマットに比べて良くボケる。本当は、小型軽量で大三元の望遠側を担うRF70-200F2.8は、Canonのミラーレス一眼を代表するレンズだと思って購入したのですが、鳥撮りブームが急速に自分に訪れたため、RF100-500の購入資金になるべく売ってしまいました。
しかしながら、これも大後悔している一つ。これはRFマウントを代表する特徴的なレンズだと今では思います。その為、(金額が高いので、逆に実現性は低いのですが)いつかはこのレンズに変わる『フルサイズミラーレスらしい良質な一本*』を手に入れたいなと思っています。
逆に言えば、それ以上の新規機材はしばらく買わないし、既存のレンズ達も売らないでおこうと思います。
「一つのカメラを相棒として使いたおす」「一つのカメラを極める」という、憧れの「漢」にはまだまだなれそうにもありませんが、今ある機材たちを今一度掘り下げる数年間*にしたいと思っています。
(つづく)
注釈
※カメラを整理できない、と言いましたが、やはり複数マウントの保有は(経済的に)非効率なのは事実。ですから、何時か一つのマウントに整理してしまうかもしれません。
※売って後悔しなかったレンズにもう一つ引っかかりそうなのは、中一光学のSPEEDMASTER25mmでしょうか。良いレンズでしたが、ボケがざわつくのと、やっぱりMFレンズはあかりちゃんを連れながら片手オペレーションが基本の私には使いにくかった・・・。
※EOS RPは、R10と下取り交換となりました…。下取り交換すると、非常に少ない持ち出しになるので、ついつい・・・。430gという軽量さと、動物瞳認識AF、右肩電源スイッチと必要十分なコントロールダイヤルを備えたR10には期待しています。
※出ると噂されている135mm の単焦点も興味がありますし、エクステンダー(テレコンバーター)が使えるRF70-200 が出ればそちらも興味があります。ただ、やっぱりフルサイズのプライムレンズは、そうそう購入できるもんではありませんね・・・。
※「掘り下げる数年間」と、期限を明記しないところに自分のズルいところがありますね。
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以上、酔っ払いのカメラ沼住人の戯言でした<m(__)m>
今週のお題「人生で一番高い買い物」